熟練工と新人

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 この手のABUのリールは入手時に当たり、ハズレの差が大きい。

 外見のカップの色の他、問題は中身のギアの噛み合せである。
 写真の4台中、左側がいわば熟練工で、右は新人といったところ。
 巻き取り時にストレスなく、程良いギアの遊びが出て使い物になるまで最低7、8年の歳月は費やすだろう。

 この間、部品取りに格下げとなり、影で支えてくれているリール数台は桐の箱に保管され、消耗部品の一役を担っている。

 現在所有の中で即戦力のこのハゲた熟練工は3名(台)で、新人なる新品は4名(台)あるが、この4台は未だにラインすら巻いていない、いわば将来有望の卵である。

 私の残りの釣り人生を逆算してもこのハゲた熟練工3台が私と一緒に棺桶に入ることとなり、残された新人4台は「我子が!」と思うのだが、あと15年後ぐらいにはこのABUのリールをはたしてフィールドで拝めるのかは、今の私にも想像がつかない。

 昨今、熟練工ならぬ会社での中年親父のリストラが問題視されるがこの世界ではハゲた中年親父の待遇はピカピカの新人より遙かに優遇され、不動の地位で正に終身雇用である。

2008.4.12 RS